都市伝説の裏側ブログ

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【デマ確定】「Appleの強制アップデートでSNSアプリが削除」という誤情報がトランプ支持者らに拡散

自動アップデートで大統領の緊急メッセージを遮断?

前回の記事では、トランプ大統領の敗北を受けて「アメリカに戒厳令が発令された」「ナンシー・ペロシ下院下院議長が逮捕された」というデマを取り扱ったが、今回はまだ検証しきれていなかった「Appleの強制アップデートでSNSアプリが削除される」という点について。

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この情報は、リンウッド弁護士のParlerへの以下の投稿(1月10日)が発端と思われる。

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翻訳すると「Apple社は全てのiPhoneに対して(トランプ大統領の)緊急放送システムを遮断するためのアップデートを行うだろう。これは1938年のナチスドイツ(の様)だ。あなたのiPhoneの自動アップデート機能をオフにしろ。」という意味になる。

冒頭に取り上げたスクショも、このリンウッド氏の主張が様々な情報に後付けされて拡大解釈されたものと思われる(後述)。

強制アップデートなら「設定オフ」にしても無意味

しかし、ITジャーナリストの篠原修司氏は「iPhoneの自動アップデートによって中のアプリが削除される事は無く、そもそも強制ならばどの設定をオフにしようとユーザーの意思に関係なくアップデートが行われるので意味は無い」と、これらの主張をデマと指摘している。

また、篠原氏はこのデマの拡散の背景について、世界的なネットワークビジネスを展開する企業(特にGoogleAppleAmazon)による「Parler」の排除があると主張している。

Parler排除がデマ拡散の追い風に?

2018年に開設されたParlerは、米国大統領選挙期間中にTwitterに代わる「自由な言論空間」を求めたSNSとして保守派(トランプ支持者)から支持されている。

が、今年1月6日に発生した連邦議会議事堂での暴動を受けて、Googleは翌日、同アプリをGoogle Storeから削除した。

また、Appleは1月8日(現地時間)にParlerの運営会社に対して「不適切な投稿を認めない新たなポリシーを24時間以内に導入しないとApp Storeから削除する」と警告したが、Parler側は応じなかったため、翌日にApp Storeから削除した。

加えて、Amazonは10日、Parlerへの自社のクラウドサービス(AWS)提供を打ち切った。なお、ParlerのCEOであるジョン・メイツ氏は、「サーバをAWSから別の会社に移す」と声明を出し、その間最大1週間はParlerを利用できなくなると言った。

「アップルが強制アップデートでSNSアプリを削除する」トランプ支持者たちがデマ拡散(篠原修司) - 個人 - Yahoo!ニュース

米保守層に人気のSNS、一時停止へ 過激な投稿が継続:朝日新聞デジタル

おわりに

今回の件は、既にParlerがインストールされている場合は上述した様に強制アップデートがあったとしても、アプリが削除される事は無いため、一般ユーザーにとって特に不都合に感じるものではないだろう(ただしアプリが更新されなくて使いにくくなる可能性はあるが)。

とはいえ、こういった「冷静に考えればすぐに嘘と分かりそうな情報」を精査せず、脊髄反射的に鵜呑みにする人間も少なくないのは問題だ。この手の人間は、今回はまだしも、例えば「アカウントが乗っ取られている」などのサイバー詐欺のカモになりかねない。

 

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